石臼挽きで香り立つ、紀州のぶどう山椒
2013年4月1日~2013年4月7日放送
和歌山放送 報道制作局 報道制作部 花井 歩高
和歌山県の特産「ぶどう山椒」。
つくだ煮や粉山椒の原料で生産量は日本一、実が大きくひときわ辛みが強いのが特徴です。
この山椒のおいしさを生かそうと、昔ながらの石臼挽きで粉山椒を作っている店が海南市にあります。
紀州徳川家にロウソクをおさめ、明治時代には薬問屋だったというこの店は、高野山につながる街道沿いにあります。蔵に囲まれた木造建築は天守閣のように周囲を見渡せる3階建て。牛や馬に挽かせていた、という一抱えほどもある石臼が庭石になったりと、かつての雰囲気を今に伝えます。
山椒は、まるごとに挽いてしまうと香りがとんでしまうそうで、この店では種と皮を取り除いてから、熱の加わりにくい石臼でていねいに挽いています。作業場はもちろん、店に入るなりさわやかな香りが広がります。勧められるまま、チョコレートにほんの少しの粉山椒をのせ口に入れてみると、しびれるような刺激と柑橘の香り、そのあとチョコの甘みが際だってきます。味覚が鋭くなった、そんな感覚です。
社長の土田高史さんによりますと、フランスやイタリアなどに販路を広げ、評価も高いということで、ジャパニーズペッパー=山椒を見直すきっかけになればと話しています。
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