D52-136の歌
静岡放送 ラジオ局制作部 北村 宏太
「鉄の塊にだって心がある」
佐藤徳太郎さん(72歳)はそう語ります。
静岡県沼津市の高沢公園に、「SL-D52」が保存展示されています。御殿場線を走っていた「SL-D52」は昭和43年に電化され、その役目を終えました。
佐藤徳太郎さんは、当時、何とかこの勇士を後世に伝えようと、
国鉄や国会議員とかけあい、保存展示に奔走しました。
しかし、それから40年の月日がたった今、その存在を知る人も少なくなってしまいました。
今は国鉄のOBの方々が定期的に清掃にやってきます。
このままだと子どもたちにとって、SLという言葉すら死語になってしまう。平成21年、徳太郎さんは、SLを知らない子どもたちへの伝承の為、昔の御殿場線を走っていたSLをモデルに、新しい汽車ポッポの歌を作り出しました。
その名も「D52-136の歌」。
SLがあたかも生き物に思えてくるような取材を経験しました。