手筒花火のある街
東海ラジオ放送 報道部アナウンス課 山口 由里・角田 智美
愛知県三河地方に古くから伝わる手筒花火。
「手筒花火」とは竹筒に火薬をつめた噴き上げ式花火で、幼稚園児くらいの背丈、重さがあります。これを人間が両手で抱え打ち上げます。数十秒間火柱が吹き上がり、最後に筒の底が勢いよくぬけるという迫力があるものです。
年中打ち上げられ、地元の人々や観光客に親しまれています。この手筒は、戦国時代、鉄砲に使う火薬の実験から始まり、江戸時代、火薬の製造が唯一認められた三河の国で発展し、現在に至ります。
今回お話しを伺った保存会のみなさんは、戦後一度途切れた手筒花火の伝統を20年ほど前に復活させ現在も地元に根付かせています。製作から打ち上げまで、みなさん真剣な表情で取り組んでいます。
失敗したら、火傷や爆発の危険性もあります。それでもやめられない理由は打ち上げの達成感、そして次の世代へ繋ぐ誇りのようです。地元の人々の想いや迫力ある音をぜひ聴いて下さい。