わっ!! しゃべった
熊本放送 ラジオ編成制作部 高野 泰宏
水俣市の「湯の児スペイン村福田農場」に今年4月、声の出るポストができました。声の出るポストがあるのは九州では長崎市役所前とここ福田農場だけです。
このポストは水俣市深川地区にあった円柱型のレトロなポストを移設したものです。水俣市では地域おこしのキーワードに「古いものに戻ろう」というものがありました。
まず、ポストが設置された理由ですが、福田農場では、エコはがき体験を実地しており、体験者から「ここでつくったはがきを手紙として出したい」という要望があったのが一つの理由です。
また、福田農場の福田社長から「最近、Eーメールが全盛の中、古くて温かみのある手紙のほうがいいのでは」という意見があったのも理由です。
では、なぜ声が出るものになったかといいますと、ポストという改造に規制があるもので、可能な面白い仕掛けは声を出すというものだったのです。
このポストはボタンを押すと「ありがとう。おくりまーす」など2~3種類の声を出します。声を出るようにしたのは、地元、水俣工業の機械科の生徒でした。
これは福田社長が勉強の一環として、依頼したものです。現在はボイスレコーダーとスピーカーを取り付けたものですが、現在ソーラーセンサーで声が出るように研究開発中ということです。
また、水俣工業の生徒は廃材を使って、このポスト用の看板を作っています。このポストを見た観光客はどんな反応でしょうか?
地域住民の協力で誕生した、声の出るポストは地域おこしのシンボルとなっていくのでしょう。
なお、このポストには「夢のあるポスト」という名前が付けられています。これは福田社長が「水俣での感動を広く伝えてもらおうという意味を込めたものです。