打刃物職人・伝統工芸の誇り
新潟放送 ラジオ局編成制作部 西山 一樹
大工道具「チョウナ」を作る職人を取材した。
今では神事などで太い柱を削る儀式や、古い建築を修復する時に使われる「チョウナ」をすぐに頭に描ける人は少ないだろう。
平仮名の「し」型の柄の先に平らな刃が付き、振り下ろして木を削る。宮大工が使うぐらいで一般的な需要は少ないが、鍛冶職人、高木順一さんは全国ただ一つとなった工場で「チョウナ」作りを続けている。
高木さんに後継者はいない。「作ろうとおもえば誰でも作れるもの」と謙遜するが、68歳の現在も毎日工場へ入りハンマーをふる。「一生修行だ」と話してくれた高木さんの人柄がでているといいが。