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2003年3月10日 (月)

十日市・受け継がれる音

山梨放送 編成局ラジオ制作部 平井 勉

甲府盆地の西側に位置する中巨摩郡若草町十日市場のお祭り「十日市」は、「ないものは、猫の卵と馬の角」と言われるほど数多くの品物と人出でにぎわいます。

十日市の特徴は、ふだんあまり見かけることの出来ない臼や杵などの木工製品の販売とそれを購入する際の露天商と客の間で行われる値引き交渉です。

木工製品作りが盛んな山間の南巨摩郡増穂町平林の職人、保坂静雄さん(72)は、木工製品を作って半世紀を越えました。今では保坂さんが一番若い職人になってしまい、後継者はいません。

木工製品作りも、昔は全部手作りでしたが、今では機械化で手軽になりました。伝統的な産業の衰退の中、十日市で飛び交う保坂さんの声は弾みます。

今回、時代の流れで、変わり往くものと変わらずに受け継がれるものが共存する「十日市」を紹介します。

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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