伝統のバトン~四代続く茅葺工房~
2024年3月25日~2024年3月31日放送
熊本放送 ラジオ制作部 清水葉子
【番組概要】
熊本県の高森町にある「阿蘇茅葺工房」。阿蘇の草原から材料となる「茅」を刈り、屋根として仕上げるまでを一貫して行っています。初代の本田末保さん(97)が立ち上げ、今は三代目の植田龍雄さん(48)が中心となり、九州各地の現場を回っています。
龍雄さんは最初は家業を継ぐつもりはありませんでした。しかし、高齢の祖父が仕事に向き合う姿を見て、サラリーマンを辞め、この道に入りました。番組では龍雄さんを中心とした茅葺作業、そして四代目となる龍雄さんの息子・龍貴さん(19)の思いなど取材しました。
【制作意図】
茅を扱う時の音、茅葺作業の音、茅が風に揺れる音などを通して、阿蘇の空気感、草の香りなどを思い起こしてほしいです。
【制作後記】
屋根の上での収録やインタビュー。翌日は全身が筋肉痛になりました。しかし、茅の香りには癒し効果があるのか、体は痛くても、心はすごく元気になりました。
今、茅葺職人は全国で200人ほどとのこと。途絶えそうになっている伝統のバトンが、ここ熊本ではしっかり引き継がれていることを誇りに思うと同時に、この技術を失わせてはならないと思いました。
コメント