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2023年12月 7日 (木)

レトロ駅舎の珈琲店 香りと音に包まれる店主の一日

2023年12月11日~2023年12月17日放送 
ラジオ福島 放送部 山地美紗子

【番組概要】
福島市の福島駅と飯坂温泉駅を結ぶ福島交通飯坂線(飯坂電車)の曽根田(そねだ)駅は80年前の開業当時の姿を復元させたレトロな駅舎です。その駅舎の中に、珈琲店が入っています。焙煎する日は、朝、駅のホームに珈琲の香りが漂い、電車のドアが開いた瞬間、ほのかな香りに包まれます。昼前、開店すると、じっくり丁寧にハンドドリップで珈琲をいれる店主。客に美味しい珈琲と居心地のよい空間を提供します。店主の伏見俊哉さんは、もともとは学校の教員。珈琲店を開く夢を実現させました。教え子が来店して、感謝の思いを伝えていくことも。週末は、夜も営業しています。夜、お店を閉めた後、伏見さんがほっとする、「よい映画を一本観終えた」ような瞬間とは・・・。

【制作意図】
曽根田駅は、飯坂線のホームがあるほかに、そのすぐ近くを、東北本線や奥羽本線、阿武隈急行線、東北新幹線、山形新幹線が通ります。貨物列車も頻繁に通り過ぎていきます。お店で珈琲を飲んでいると、列車の音の違いに気づきます。人を乗せて軽やかに走る列車と、コンテナをたくさん引っ張り重そうに走る列車。どこに向かうのかなと思いをはせながら、珈琲を飲む時間。落ち着きます。心地よい居場所を提供している店主の伏見さんの朝・昼・晩を、珈琲の音と列車の音で表現しようとしました。そして、伏見さんが大切にしていることを伝えたい、と考えました。

【制作後記】
珈琲を飲みにいった時に、心地よい音がたくさんある場所だと感じ、珈琲にまつわる音と、列車の音の構成で番組にしたいと思いました。珈琲の音は魅力的で想像が広がります。もっと珈琲の音をクローズアップしても良かったかもしれません。また、収録した後、思いのほか、近くの踏切の音が大きく入っていることが気にかかり、自分の耳に聴こえている音と録音との違い、音の世界の難しさを痛感しました。


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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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