浮かぶお星さま、渡されたバトン
2023年3月20日~2023年3月27日放送
新潟放送 BSNウェーブ 佐藤実南
【番組概要】
新潟市中央区古町通3番町にある「喫茶UKIHOSHI」。そこで提供されているのは、「浮き星」という小さなお菓子です。金平糖のような見た目のお菓子ですが、あられに砂糖をコーティングしたもので、お湯を注いで飲む、全くの別物。作っているのは、明治33年創業の明治屋ゆかり店。もともとは「ゆか里」という名で、明治時代から新潟市民に親しまれてきました。しかし、職人の高齢化、後継者不足などが理由で、その味と歴史は途切れかけていました。そんな「ゆか里」の味を守りたいと声をあげたのは、一人のデザイナーでした。ゆか里から浮き星へ。味と歴史のバトンを繋ぐ人々のお話です。
【制作意図】
「喫茶UKIHOSHI」に入り、まず目に付くのが、ずらりと並んだ小さなお菓子たち。
その、可愛らしいパッケージの裏には、伝統を守ろうと奮闘した人々の思いがつづられていました。
120年以上代々受け継がれてきた職人技と、新しいデザインや企画がどのような化学変化を起こしてきたのか。伝統を守って来た人、そのバトンを受け取り未来に繋いでいく人、それぞれの思いを取材しました。
【制作後記】
今回の取材を通して、変わっていく時代の中で、同じものを作り続け、求められ続けることの厳しさを感じました。明治屋の3代目の小林さんは、戦争、新潟地震など沢山の困難を乗り越え、ゆか里の味を守って来たそうです。浮き星(ゆか里)に限らず私たちの生活は、先人たちが大切に守り繋いできたもので溢れているのだと気づくことができ、簡単に途絶えさせてはいけないのだと思いました。この作品が、聴いた人の身の回りの無くしてはいけないものに、目を向けるキッカケになってくれたら嬉しいです。
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