「明日の空を守る」~航空自衛隊パイロットの故郷から
2023年2月6日~2023年2月12日放送
山口放送 ラジオ制作部 奥田貴弘
【番組概要】
山口県の中部、瀬戸内海に面する防府市は、日本三天神の一つ防府天満宮や、その昔は塩田が広がった場所に発展した工場地帯など、歴史と産業の町です。この町の上空を、小型機の編隊がプロペラの音を響かせながら飛んでいます。
市内にある航空自衛隊・防府北基地に所属する、第12飛行教育団の初等練習機T-7です。
航空自衛隊の戦闘機や輸送機、ヘリコプターなどを操縦する全てパイロットは、必ず最初に航空学生として防府北基地に配属され、パイロットとしての初期教育課程を学びます。
今回はソロフライトを重ね、次のステップへと進もうとする航空学生や、指導をする操縦教官。地上でバックアップする整備員の思いをお伝えします。
【制作意図】
防府市内では制服姿の若い自衛官や、上空を旋回する練習機は日常の一部です。
しかしその基地の中で自衛官たちがどのように訓練を重ねているのか、基地祭などのイベントだけではなかなか知ることができません。国防について関心が高まっている今、どんな若者が厳しいパイロットへの道を歩んでいるのか。また、どんな教官が指導をしているのか知りたいと思い、防府北基地を取材しました。張りつめた空気のブリーフィング、T-7練習機のターボプロップエンジンの音をぜひお聞きください。
【制作後記】
防府市で毎年12月に行われる防府読売マラソンは、山口放送でテレビ・ラジオの実況生中継をしています。以前、テレビ技術の仕事をしていた頃、中継ヘリのパイロットと飲む機会がありました。その方は航空自衛官OBで、防府の町の上空を初めて飛んだ航空学生の頃の思い出を懐かしく話していました。OBは「死ぬほど厳しい!」と話していた訓練でしたが、実際に取材をしてみると、恐ろしい量の課題をテキパキとこなす学生と、厳しいながら静かに見守る教官にイメージが変わりました。
いつか戦闘機のパイロットになって、その後は教官になって防府に戻ってきたいという学生の声に心強さを感じました。
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