« 沖縄のそばにいつも三線を | メイン | 春を告げる馬踊り~鹿児島神宮・初午祭 »

2022年3月16日 (水)

良い音出すなら皮を張れ!三味線の生命線

2022年3月14日~2022年3月20日放送 
KBS京都 ラジオ編成制作局制作部 大坪右弥

【番組概要】
京都は祇園にある「松崎三弦店」は、三味線の販売・修理を180年以上になってきたお店です。歌舞伎、長唄、民謡など様々な文化と共に発展してきた日本の伝統的な音楽に欠かせない楽器、三味線。そんな三味線は「天神」(糸倉)、「棹」(ネック)、「胴」(ボディ)で構成されているのですが、「胴」の修理が多いと言います。「胴」には四角い木の枠に犬や猫の皮が張られているのですが、皮の自然な伸び縮みはもちろん、天気に左右されて音が悪くなったり、緩んだり、破れたりします。そんな皮に向き合っているのが、6代目松崎善之さん。お客様の要望に合わせて皮の張り具合を変えていく様子や音を聞き分ける繊細で緻密な仕事に迫りました。

【制作意図】
木の枠を削る音と皮の表面を削る音、木栓を打つ音と楔を打つ音、張る前の皮を叩く音としっかりと張れた皮を叩く音、三味線のチューニングと演奏している音・・・。似ている音でも素材や重さや張れ具合などで大きく変わってくるという違いを感じてもらえるように制作しました。また、音を聞き分ける繊細な仕事の様子や6代目松崎善之さんの思いも合わせて伝えたいと思いました。

【制作後記】
「お客様が演奏して良い音を奏でるまでが修理」という思いを持って三味線に向き合っているように感じました。お客様の要望に合った三味線の状態に仕上げていくための繊細な作業とそれを見極める眼差しには緊張感がありました。また、皮の張り替え過程を音声だけで伝える事に試行錯誤しましたが、三味線の修理にはたくさんの音に溢れていたのが意外でした。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://bb.lekumo.jp/t/trackback/563083/34246010

良い音出すなら皮を張れ!三味線の生命線を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

ブログ powered by TypePad