「東京ジャーミィ」多文化共生社会・東京のイスラム教寺院
2022年4月4日~2022年4月10日放送
文化放送 コンテンツディベロップメント部 髙橋隆真
【番組概要】
日本には現在約20万人ものイスラム教徒がいると推定されており、そのうち約3万人が東京に住んでいると言われています。全国で110箇所以上あるイスラム教寺院(モスク)のうち、最大級のものが、東京都の渋谷区にある『東京ジャーミィ』です。1938年に設立された東京の伝統あるモスクです。本作では、イスラム教の集団礼拝の日である金曜日にお邪魔し、「東京ジャーミィ」の広報担当の日本人イスラム教徒の下山さんや、礼拝に来ていた人たちへのインタビューをイスラム教の礼拝の神聖な[音]と共にお届けします。
【制作意図】
私は、東京出身ではなく、大学進学を機に上京しました。そんな私が、東京で過ごしている中で強く感じていたのは、「沢山の文化・宗教・国籍の人々が共生する都市」であるということでした。東京にはイスラム教寺院だけでなく、ユダヤ教の教会もありますし、タイ仏教の寺院だってあります。もちろん神社もたくさん。東京で生まれた日本人にとって、東京が“故郷”であれば、私を含め様々なバックグラウンドを持った人たちにとっても“第二の故郷”であるはずです。ですが、このような人たちに偏見を持っている人も多いのが現実です。それはやはり、メディアの責任もあると思います。「起こった出来事」を伝えることは我々の役割ではありますが、それだけでなく「日常」を伝える時間があっても良いかなと思います。まずは、イスラム教寺院の日常の音を聴いてもらって、興味を持っていただければ、少しでも優しい気持ちになっていただければと思います。
【制作後記】
これだけ多くの民族・言語・文化を持った人たちが集まるところは初めてで、驚きました。礼拝に来た方だけでなく、見学に来た大学生、結婚相手を探しに来た人、いろんな人が集まって、「アッサラーム アライクム」「ワライクム サラーム」(アラビア語/イスラム教徒共通の挨拶)と、コミュニケーションを交わす光景は非常に印象的でした。音声だけでは伝えきれませんでしたが、「東京ジャーミィ」はトルコ風の建築で見た目も非常に美しいです。「東京ジャーミィ」広報担当の下山さんをはじめ、ここにいる方々は親切に接してくれますので、是非行ってみてください。
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