笑顔あふれる、ダンスのまちへ
2022年1月24日~2022年1月30日放送
東北放送 ラジオ局制作部 小野寺穂実
【番組概要】
宮城県の南部にある亘理郡山元町は、2011年の東日本大震災の津波で大きな被害を受けました。震災からまもなく11年目を迎えようとしていますが、まちづくりが進み、地域の交流拠点として新しく整備された施設では、笑いの絶えない、楽しいコミュニティが生まれています。そこでは、小さな子どもからシニア世代まで、多くの方がダンスを楽しんでいます。ダンスを教えているのは、元々仙台市でインストラクターをしていた上野協子さん。津波で被害を受けたまちを元気にしたいという想いから、震災後、山元町でもダンスを教えています。上野さんの想いに共感した、3人のインストラクターとともに、チアダンス・ヒップホップ・ズンバ・ヨガ・よさこい、と幅広いジャンルのダンスをレッスンし、およそ130人へ踊ることの楽しさを伝えています。仲間とともに明るいリズムに乗せて、楽しく体を動かすと、自然とそこには笑顔が生まれます。上野さんが目指す、『ダンスのまち・山元町』が、ダンスを楽しむ人々の笑顔であふれている様子を取材しました。
【制作意図】
東日本大震災からまもなく11年目を迎えようとしている宮城県亘理郡山元町。新しいまちづくりが進む中、少しずつでも元気を取り戻し、笑顔が増えている様子が伝わればと思います。そこには、山元町を元気にしたいという強い想いを持った上野協子さんや、その想いに共感した方々による、ダンスという誰もが楽しめる明るい取り組みがありました。ダンスには、小さな子どもからシニアの方々までおよそ130人が取り組み、その一人ひとりに笑顔が生まれていました。ダンスを通じて生まれる笑顔には、前向きになれるパワーがあり、大きく連鎖していくように感じました。それらの様子と、東日本大震災からの復興を重ね合わせてお伝えできればと思います。
【制作後記】
取材へ行き、レッスンを受けている方へインタビューをすると、皆さん口をそろえて、 ”踊ることがとにかく楽しい” “元気になれる” と笑顔でおっしゃっていたのが印象的でした。子どもたちはダンスの魅力に気がつき、早くもチアリーダーを目指したり、シニアの方々は健康な体を目指して、ダンス仲間とともに定期的に体を動かすなど、それぞれが目標をもって楽しく充実した様子でした。取材でお伺いした私も、思わずその中に加わりたくなる、楽しいコミュニティでした。これを作り上げた、インストラクターの上野協子さんの「ダンスで山元町を元気にしたい」という強い想いは、レッスンを受けている方々にもしっかりと伝わっていました。これからも『ダンスのまち・山元町』を目指して、笑顔で踊り続けてほしいと思います。
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