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2021年9月 6日 (月)

イルカにもらった やさしい時間

2021年8月16日~2021年8月22日放送 
北陸放送 ラジオ開発部 中川留美

【番組概要】
七尾湾は、日本海に飛び出た能登半島が能登島を抱えるような形の内湾です。冬でも波が穏やかな七尾湾に野生のミナミバンドウイルカが棲んでいます。野生のミナミバンドウイルカの出現地としては最北端の場所、珍しいことに1つの家族としてイルカが生息しています。20年前、2頭の野生イルカが最初に棲みついたころ、イルカに出会った坂下さとみさん。幼い孫と二人で生活していくことに不安を抱えていた坂下さんにイルカが生きる力を与え、新しい人生の一歩を踏み出すきっかけとなりました。多くの人が元気になり、気持ちが癒される時間を過ごしてもらいたいという思いから、4年後、イルカに初めて会った能登島の海沿いの場所でカフェを開き、イルカウォッチング、ドルフィンスイムのガイドを行っています。人生で挫けそうになったときに救ってくれたイルカ達は坂下さんにとって家族のような大切な存在。イルカたちの行動を見守り続けた坂下さんの思い、大好きなイルカたちと対話しながら暮らしている様子を取材しました。

【制作意図】
人が誰かとの出会いによって人生が変わっていくように、偶然の野生イルカとの出会いが一人の女性の人生を大きく変化させました。生きる力を与えたイルカたちと20年に渡って、成長を見守り続けた坂下さんとの間に響き合う感覚をエピソードを入れながら、音で表現したいと思いました。

【制作後記】
毎朝、坂下さんはイルカたちの姿を探して、能登島の入り江のあちこちを回り、イルカたちを見つけると必ず、イルカたちに声をかけている姿は、愛しい家族を見ているようでした。その坂下さんの言葉が聞こえているかのように、イルカたちが息を吐きながら空気の輪を作ったりジャンプをしたり、ヒレを使ってバシャバシャと音を立て応えている様子は、お互いの気持ちが分かっているかのようでした。坂下さんとイルカたちとの時間に心を和ませてもらいました。

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半世紀以上の歴史を持つ録音構成番組。全国の放送局がその土地ならではの風俗をそこでしか聞くことのできない音とともに紹介します。

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