健やかに育て、大空に舞う土佐フラフ
2021年3月15日~2021年3月21日放送
高知放送 ラジオ編成制作部 石田佳世
【番組概要】
高知県では、端午の節句のお祝いに、鯉のぼりと共に大漁旗のような旗『フラフ』が揚げられます。そのフラフは、染め物工場で職人の手によって一枚一枚手作りされています。高知の伝統芸能の一つ、フラフ作りを御紹介します。
【制作意図】
フラフ制作は、一枚仕上げるのに2ヶ月ほどかかります。布に、糊で絵柄の輪郭を描き、染料で染め、川で洗い、乾かす。その工程はすべて手作業。五月の節句前に届けるために、2月・3月は制作のピークを迎えます。「寒染め」言われる寒い中での作業だからこそより美しく仕上がります。100年以上続く染物工場の職人のこだわりと伝統を紡ぐ思いを伝えるべく制作しました。
【制作後記】
3代、4代と続く老舗の染め物職人のこだわりはもちろんですが、高知県民の『フラフ』に托す子供への思いというのを改めて強く感じました。親や祖父母が跡継ぎができた時の喜び、地域の皆さんにも祝ってもらいたいという気持ちの表れが『フラフ』。贈る人の絵柄のこだわりとそれに応えて描こうとする職人。フラフにはやさしい思いがたくさん込められているのだということを多くの方に知って頂く機会になればと思いました。
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