金箔職人がつなぐ伝統工芸の明日
2013年11月04日~11月10日放送
北陸放送 ラジオ制作部 田村七瀬
【番組概要】
日本の伝統工芸を支える金箔。石川県金沢市は全国の生産量の98%を占めます。金箔の薄さはおよそ1万分の1ミリと言われ、薄く叩きのばす作業は、今も熟練した職人の技が必要とされます。しかし、世界一の品質を誇る金沢の金箔も主な需要先である仏壇や寺院の減少や安価な海外の製品に押され、苦境に立たされています。今回はこの道35年の金箔職人、松村謙一さんを訪ね、今も響く箔打ちの音と、400年続いた歴史を守り続ける想いをお聞きます。
【制作意図】
昔は当たり前のように市内のあちらこちらから響いていた、箔打ち機の音。今では金沢に住む人たちにとっても馴染みのない音になってきています。この今では貴重になってしまった箔打ちの音にのせて、金沢金箔の現状、そして職人・松村さんの想いを、地元はもちろん、全国の皆さんに知ってもらえたらと思い制作しました。
【制作後記】
昔からの製造方法にこだわってつくるために、ただ金を叩いてのばすというだけでなく箔を挟む和紙など材料の調達や下準備のご苦労、また、金沢金箔のこれからに懸ける松村さんの熱い想いなど、たくさん貴重なお話をお聞きしたのですが、当然10分間に全てを盛り込むことはできず、やむなくカットすることになり残念でした。この番組から、少しでも多くの方に松村さんの想いが伝われば幸いです。
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