石州半紙(せきしゅうばんし)~その腕で伝統を漉く~
山陰放送 ラジオ総局 放送制作部 宇田川 修一
石州半紙を受け継ぐ職人 久保田彰氏59才のインタビュー。
浜田市三隅町に伝わる「石州半紙」は1300年前、奈良時代に
万葉歌人・柿本人麻呂によってこの地に伝えられたといわれています。
島根県西部、石見地方で守り伝えられて来た伝統は昭和44年に
重用無形文化財に指定されました。
しかし年々職人の数、工房も減少、ここ数年で貴重な職人が4人も
亡くなり、現在石州半紙技術者会会員はわずか5名となりました。
そこに飛び込んできた今回のユネスコ無形文化遺産への登録。
さぞかし喜んで、と思いきやそこは職人、そっけないもの。
ただその内には伝統を守り続ける技とプライド、ふるさとに対する
人一倍の愛情があふれていました。
現在は4つの工房と去年完成した石州半紙会館を拠点に、石州半紙の普及ならびに後継者の育成に力を入れています。