ガラ紡のつむぐ夢
静岡放送 ラジオ局制作部 藤浪 由希子
静岡県西部の浜松市を中心に活動しているNPO法人ガラ紡愛好会の活動を通して、ガラ紡の魅力とガラ紡から広がる将来のふるさと作りの夢を綴る。
ガラ紡は明治6年に日本で発明され、昭和30年頃まで、日本各地で活躍した紡績機だが、西洋紡績機の導入により、徐々に衰退。いまは愛知県三河にわずかに残っているのみとなった。
しかし、10数年前から、そのガラ紡から紡ぎだされる糸で作ったフキンが油を吸着することで、洗剤のいらないフキンとして話題になり、浜松市の主婦グループも汚染度全国ワースト1の湖、佐鳴湖をきれいにする切り札としてガラ紡に注目。ガラ愛好会をスタートさせた。
愛好会は、ガラ紡の普及により水をきれいにし、ガラ紡の風合いを子供たちに伝えることを目的にしているが、夢は広がり、農家に綿の栽培を呼びかけて、地場産業の復興をめざし始めた。