樽に生きる
AM神戸 報道制作部 林真 一郎
最近では鏡開きぐらいしかお目にかかることがなくなった酒樽。最近では紙パックなどにおされて、職人の数も激減していると聞いた。兵庫県の西宮から神戸にかけての地域には、古くから「酒どころ」として全国に知られている。
こうした本場でも、そうしたさびしい状況が続いていると知り、日本のよき伝統文化にふれてみたいと思って、取材した。樽作り工房の第一印象は「寒くて暗い」というもの。
木そのものにとっては良くないのだが、樽作りの環境はこれがベストだという。その中で1日中、黙々と作業を続けている職人さんの本音を引き出すことができれば…と6時間粘ったが、なかなか思うようになったかどうかは今でも悩みが深い。
もう一つ私を悩ませたのは作業している時の録音。似たような音が多くて、メリハリをつけるのに苦労した。トータルの出来はともかく西北さんの人となりや気持ちを少しでも感じてもらえればうれしい。