書痴の快楽 ブックディレクターという仕事
火曜会で何かとお世話になっているジャーナリストの高瀬毅氏。
録音風物誌番組コンクールの審査員や、震災後のラジオ研修会では被災局4社をお招きしての
パネルディスカッションを行った際、コーディネーターを務めていただきました。
その高瀬さんの最新著作をご紹介したいと思います。
「本の声を聴け ブックディレクター幅允孝の仕事」
文藝春秋 高瀬毅著
本との出会いは恋に似た高揚感があります。
「この一冊」に出会って手に取る瞬間の胸の高鳴り
ましてやその棚全てがそうだとしたら・・・。
管理人、本好きでもありますが、それ以上に「本が置いてある空間好き」なのです。
新宿三丁目のカフェ「Brooklyn Parlor」
渋谷の出版社&本屋「SHIBYA PUBLISHING & BOOK SELLERS」
言わずと知れた「代官山蔦屋書店」
青山のインテリアショップ「CIBONE」
これ、全部ブックディレクター幅さんの手がけた本棚が置いてあるお店。
実は全然知らずに好きでよく行ってるお店ばかりでした
代官山の蔦谷書店では、カニバリズム(食人)のコーナーに
『アンパンマン』の絵本を置くセンスに思わずニヤリとしてしまったのでした。
”ブックディレクター”とは??
本屋のみならず、病院、美容室、銀行、大学内のカフェ…様々な空間に、
クライアントの求める「本棚」をプロデュースする仕事です。
戦後から高度経済成長期、人は皆「より良いもの」を目指して生きてきました。
しかし今の世の中、「上」という一点を目指すのでなく、
自分にとって快いか、面白いものかが問われる「等価」という横の広がりを求めています。
その中で企業やショップがブランドや企業の在り方に対し、
今までとは違う付加価値を形にしようとして幅さんに本棚を依頼するのです。
『人が本屋に行かないなら、人の集まる場所に本を置けばいい。
本を通して「場」が生まれる。』
『本の重さや手触り。世の中が変わるに連れ、人と本との関わりもまた形を変えていくが、
本が伝えるメッセージは変わらないはず。』
『本を好きになる人が1%増えるよう30年続ける』限り、幅の仕事はなくならず、
そしてまた本という形態もなくならないはずだ。』
これ、「本」を「ラジオ」に置き換えたら・・・・。と思わず前のめってしまいました。
PC、スマートフォンが普及し、活字を始めラジオやテレビなどメディアの形態も変わりつつあるこのご時世。
管理人は本もラジオも大好きです。
ラジオを好きになる人が1%増えるよう30年続ける。
そのために何ができるだろう。
思わず考えてしまうフレーズでした。
ご興味のある方、是非ご一読を!
好きになる人が1%増えるために 30年続ける
ずしっとくるコトバですね。
そんな思いで何かに取組めたら素敵ですね。
投稿: N放送 Y子 | 2013年4月 9日 (火) 16:59
N放送Y子さん
これが火曜会の存在意義なのかなぁと思います。
そういう役割を担えたらと。家のローン並に気が遠くなるようなタームですが・・・(笑)
投稿: 管理人 | 2013年4月12日 (金) 17:10