« 書痴の快楽 ブックディレクターという仕事 | メイン | 旅ラン♪ »

2013年4月12日 (金)

火曜会3月例会報告 「ラジオのやり方」

管理人の独り言にご当地スイーツネタ、好きなラジオ番組など他愛もないことを連ねている当ブログですが、

【火曜会って一体普段どんな活動を?】という素朴な疑問にお答えして知られざるベールを脱ぎ、
今後色々とこの場で発信していきたいと思います!

まずは第一弾。

毎月第三火曜に加盟各社の担当者が集まり、定例会を開催しております。
そのうち2~3ヶ月に一度は業界内外から講師をお招きして勉強会を開いております。


3月の定例会では銀座某所にて以下のような講演を実施致しました。ちょっと遅まきながらご報告です。



Photo

◆テーマ:「文化系トークラジオLifeのやり方」に学ぶ「ラジオのやり方」
◆講師 :TBSラジオ プロデューサー「黒幕」こと長谷川裕氏
 

(講演の内容を一部抜粋して掲載しております)

2013年1月に番組本「文化系トークラジオLifeのやり方」が出版され、出版イベントも満員の盛況。
「Life」から学ぶ営業・編成に役立つヒントを得てもらう。

music「文化系トークラジオLife」(以下「Life」)について

・2006年10月から毎週土曜の1時間番組でスタートしたが、当初レーティングは良くなかった。
特番が入り休止した振替で、日曜深夜の放送休止枠に拡大して3時間生放送したところ、
メールも非常に増えてレスポンスが良く、以後この月1回最終日曜の深夜枠が定着。
2007年にはギャラクシー賞ラジオ部門の大賞を受賞。


・このような特殊な番組が評価されている点
若手論壇ブームの火付け役としても。「Life」から飛び出しNHKやその他メディアに露出するようになるなど
ジャーナリストの津田大介氏や社会学者古市憲寿氏など次々と人材を輩出している。

→ 月一度の深夜という時間だからこそできる”実験枠” 
  「失敗できる」ことが成功の元となっている。


ポッドキャスト(楽曲を除くほぼ全編をポッドキャスト配信)、ストリーミング放送をいち早く導入、
mixiやはてなダイアリーなど、ネット論壇で活躍する人達や話題になる人を出演させることにより、
今までラジオを聴いていなかった層をどう取り込むことができた。
また出演者の頭数が多く、周りでフォローもできるので新しい人も挑戦しやすいので
その結果「人が人を呼び」それが人材輩出へと繋がっている。


・番組の狙い
100万人が聴いているメディアなのにラジオは過小評価されている。
自分と同世代のラジオを聴いていない人達に聴かせたいという思いから、ハードルを高くすることにより
「ちょっとそこにはないような」「わざわざ超えてまで聴きたい」と思うコンテンツを作ってきた。

ラジオを過大評価させること。
ラジオ全体のプレゼンスを高めること。

これが今評価されている点だと思う。

・「Life」の存続危機の「乗り越え方」

自分の好きな番組をどうやって守っていくか。
放送形態が特殊なためスポンサーをつけるのは大変だが、
熱狂的なファンが番組を守るためにいちリスナーがスポンサーになったり、
広告代理店など業界の熱心なリスナーも多くいて、スポンサーを連れてきてくれることも。
またTwitter(@life954)のタイムライン上でスポンサードが決定したこともある。
ファンを増やすことが営業のフォローにも繋がっている。


今年4月以降は番組終了と言い渡されるも、交渉の結果月一度から偶数月の隔月放送で生き残ることができた。
ここからが巻き返し。放送がない時期はイベントを開催するなど、隔月になったら「逆に何ができるか」を前向きに考えていく。

以上


今は東京支社で営業担当の方が多い火曜会ですが、元々制作をされていたり、
今後本社に戻り制作や編成に携わる方もあるかと思います。
それぞれの立場から今後のヒントを持ち帰っていただいたのではないでしょうか。

これからもこうした勉強会の模様を報告していきたいと思います。

長谷川様、ありがとうございました。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://bb.lekumo.jp/t/trackback/563083/31392345

火曜会3月例会報告 「ラジオのやり方」を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿