待つ、食堂
2026年1月12日~2026年1月18日
東北放送 ラジオ制作部 三好泰平
【番組概要】
仙台駅から徒歩15分程のところにある大町はマンションやオフィスが立ち並んでいる。そんな街の中に、少し不思議な佇まいと見るからに歴史を感じる食堂があった。大きな看板には「めし 三好食堂」と書かれている。お店を切り盛りする大沼はるゑさん。何度も店の前を通ることはあったが、入口の片側に積まれた植物や店の前においてあるヤカン、営業中を知らせる手書きの紙。中に入るのは少し勇気がいる。入ってみるとあたたかく出迎えてくれる食堂だった。
【制作意図】
立地と店とのギャップに興味を持ち取材をはじめた。ネットでは料理や店の写真を見ることはできるが、実際の雰囲気や店主の人柄、思いなどをちょっとした音で伝わるよう意識した。街の流行や時間の流れに左右されながら、長年同じ場所で商売をするというのはそう簡単なことではない。取材を進めるうちに、料理というのはレシピとして後世に受け継いでゆくことはできるが、やはりその人にしか出せない味があるのだと思い、昔からこの場所で愛されてきたこの食堂を何らかの形で残そうと取り組んだ。
【制作後記】
録りたかった音が全て録れたわけではなかったが、調理の音や買い出しの風景など普段の営業にかかわる音を快く録音させてもらった。あと何年この味を食べることができるのか、縁起でもないが取材をしながらそんなことが頭をよぎってしまった。料理の音はあまり派手さはなかったものの、じりじりと食欲をそそる感じが出ました。買い出しの様子、お客さんを待つ様子料理を用意する様子を見て大沼さんのお客さんに対する愛情を感じた。








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